抗がん剤療法の種類と投与方法
抗がん剤治療として、現在は、以前のような1種類だけを処方する単剤利用は減ってきて、複数の抗がん剤を併用する「多剤併用療法」が主流になっています。その目的は、効果や副作用の異なっている抗がん剤を同時に併用することで、抗がん効果を増加させることと、副作用を分散させることです。標準的な処方としては、2〜4種類の抗がん剤を組み合わせて処方します。また、抗がん剤以外の薬剤を併用することもあります。複数の抗がん剤の頭文字をとって、CMFやVAC、CHOPなどと呼ばれたりしています。
他方、抗がん剤の投与方法に関してですが、これは静脈注射や点滴による血管を使った全身投与が標準になっています。また、一部の抗がん剤では筋肉注射でも投与されますが、注射での投与は組織毒性が強い上、注射の際に血管から漏れた場合には、当該部位に組織障害が発生する可能性があります。さらに、経口投与もあります。経口で投与する場合には、外来でもできるため日本では使用されていますが、欧米ではこの方法による処方はほとんどなされていません。
他に、カテーテルで動脈に注入する、いわゆる「動注」や、手術中に投与する「局所直接投与」や、座薬の形での「経肛門投与」などの投与方法があります。

